概要
SARMSは、 ・ISO/IEC 19770-1 ・JIS X 0164-1 ・SAMACソフトウェア資産管理基準及びソフトウェア資産管理評価規準 に準拠したソフトウェア資産管理(SAM)を行うための、オープンソースのIT資産台帳管理システムです。
組織に存在する ・ハードウェア ・ソフトウェアのライセンス ・インストールされているソフトウェア の管理を行うことができます。
※ハードウェア内の情報を収集して管理者が閲覧できる、いわゆるインベントリツールではなく、組織における資産の状況を登録する、台帳のシステムです。インベントリツールの調達と同時に構築するか、導入済みのインベントリツールと連携させることで、実態と台帳が乖離していかないように運用することができます。
SARMS(さーむす)という名称は、Software Assets Registration Management System(ソフトウェア資産台帳管理システム)の頭文字を取って付けられました。
もともとは石川県で、SAMのために運用している「石川県情報資産管理システム」のうちの台帳管理システムでしたが、石川県が開発元である日本電気株式会社の許諾を得、オープンソースソフトウェアとなったものです。
特徴
(1)ソフトウェア資産を部門ごとに分散管理させ、情報部門がそれを統括することができます。
(例) ・部門ごとに申請権限と承認権限のユーザーを作成可能 ・統括部門以外は、他部門の資産を閲覧不可
(2)SAMに合致していない手続きは行えないようになっています。
(例) ・ライセンスが足りない状態ではインストールの申請が不能
(3)実態と台帳を毎日チェックし、一致しない場合、齟齬として注意メールを出すことができます。さらに、齟齬発生時にどのような対応をとればよいかシステムに表示されます。(この機能を使う場合はインベントリツールとの連携が必要です。)
(例) ・台帳に登録されていない新しいパソコンが接続された ・申請されていないソフトウェアがインストールされた
(4)「ライセンス一覧表」という、全部門で共有するライセンスの表を設け、部門ごとの管理の手間を削減しています。この他、大規模な組織においてSAMを回していくにあたって、必要な機能のみならず運用負荷削減に繋がる機能を組み込んでいます。
特記事項
円滑なSAMの運用のためには、インベントリツールを同時に導入して本システムと連携させるか、既に導入済みのインベントリツールと本システムを連携させることが推奨されます。また、ハードウェアの網羅性を高めるために、ネットワーク上のハードウェアを検知するツールとも連携させると、より効率的な管理が可能となります。